チベット民族は主にチベット高原、国で言うと中華人民共和国、ブータン、インド、
ネパールなどに多く存在している民族を指しています。
中国の民族識別工作において、区分はチベット族という一まとまりではありません。
実際には蔵族、ロッパ族、メンパ族、羌族などさらに細かく分けて定義されています。
ゴロク・チベット族自治州、海北チベット族自治州、海西モンゴル族チベット族自治州、海南チベット族自治州、
黄南チベット族自治州、玉樹チベット族自治州、アバ・チベット族チャン族自治州、カンゼ・チベット族自治州、
ムリ・チベット族自治県、甘南チベット族自治州、天祝チベット族自治県、デチェン・チベット族自治州などと地域も細分化されており、
通常ルールどおり各集住地域ごとに国から認められている状況です。
チベット民族には主な宗教がいくつか存在します。
まず書物からの判断として、1番古い時代から信仰されている宗教はボン教であると言われています。
これの起源は西チベットにあるというのが通説で、ブッダの生まれ変わりが始祖であるといった説もあるほどです。
その後に仏教が勢力を拡大してきます。
複数の人間により細かく宗派が分かれた形で波及していきますが、これらをまとめてチベット仏教と表現することが多いようです。
このチベット仏教はチベット民族と非常に相性が良く、カルマの教えをとても深く信仰している人々が多くいます。
これらの影響もあり、チベット民族の多くは正しく、明るく、慈悲深く、正直で、自己受容できる人が多いと言われています。
また、その思考は対女性への礼儀、尊敬の念へも通じていたようです。
古代の王族において流行った衣装は、赤い生地をねじり、
ぐるぐるに巻き付けた特殊な帽子をかぶり、衣服は大きめのローブ、靴は少し尖った形をしていたと言います。
それに対して庶民の衣装のもとは僧です。
実際には気候に合わせた服装へと大きく変化していて、羊の毛皮などをざっくり巻いて着るというもの。
冬の冷たい風をしのぐための変化でした。
現代で言うと、女性は特に流行に敏感です。
袖の大きいブラウスの上にチュバと呼ばれる長い服を着こみ、
カラフルなエプロンを着るというファッションが晴れ舞台では人気があります。
さらにパトゥクという飾り物も身に着けているようです。
真珠などの綺麗な石を使ったもので、他にもいわゆるイヤリングやネックレスも身に着けています。
チベット民族と切っても切り離せないのが馬です。
昔から馬と共存してきた民族性がスポーツにも表れています。
例えば競馬一つをとっても、7キロ以上の長距離のもの、ジョッキーがいないもの、派生系では馬上からの射的もあります。
馬以外だと、体力勝負の競技が多い印象です。
古代からの影響で、徒競走、重量上げ、レスリング、水泳などが人気です。